美容サロンのお金の話〜キャッシュフロー〜

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こんばんは、

幸せサロン育成コーチのげしあゆみです。

美容サロンのお金の話〜キャッシュフロー〜

サロンを経営していく上で

要であるお金。どんなに夢があっても

お金がなくてはサロンを続けていくことはできませんよね。

お金は後から付いてくる〜!

も正しい。おっしゃる通り。

でももし、「お金はコントロールできないもの」

と思っているとしたら

それは少し危険かもしれません。

 

経営者として、受け取るお金、支払うお金は

きちんとコントロールしなくてはいけません。

管理できていないモノを

増やすことなんてできないからです。

 

キャッシュフロー=現金の流れ。

一定期間にどのくらいのお金が入り、

出て行っているのか、

その流れを把握することが経営のはじめの一歩です。

 

今日は、サロン業をやる上でのお金の流れが

掴める真面目なお話。

少し難しい内容ですが

まずは「知る」ことが大切です。

頭を柔らかくしてお読みくださいね。

 

キャッシュフローにはIN(入ってくるお金)と

OUT(出て行くお金)があります。

 

健全なサロンは、営業による売上のインフローがプラス、

設備投資によるアウトフローがマイナス(積極的な設備投資)、

財務上のアウトフローは借り入れをしたときにプラスになりますので

返済できているマイナスが良い、と言われています。

 

私たちは基本、在庫を抱える小売業ではありませんので

「モノ」ではなく「サービス」、

もっといえば「ヒト」が商品ですね。

 

例えば、客単価が高いほど、

またはスタッフ数が多いほど、営業利益が上がります。

当然その分人件費はかさんでいきます。

 

その損失と利益の分岐点をコントロールすることが

お金をコントロールすることに直結しています。

損益分岐点=達成すべき売上高のことです。

売上ー変動費=粗利

粗利が固定費よりも上回る(黒字)か、下回る(赤字)か

そのポイントが損益分岐点です。

変動費:原材料費、仕入原価、外注費、販売手数料など

固定費:人件費、地代家賃、リース料、広告宣伝費など

経営とは、粗利で固定費を回収していくこと、とも言えます。

経営者が意識して見るべきなのは、単なる売上ではなく

損益分岐点なんですね。

 

見たことがある計算式かと思いますが

損益分岐点売上高=固定費÷{(売上高−変動費)÷売上高}

一人の施術をした際にどれだけの固定費を回収できるか、

そこからどれだけの利益を創出できるか、

これが経営の面白さです。

 

具体例を考えてみますね。

一人2000円の広告費をかけて10000円で施術をしたとします。

1ヶ月の固定費が80万円だとすると

いったい何名の・いくらの売上を上げればいいでしょうか?

(※実際には原価で計算しますが

分かりやすくするために広告費で算出しますね)

10000円-2000円=8000円、

8000円×100名=80万円、

損益分岐点は10000円×100名で

100万円となります。

先ほどの計算式でも

損益分岐点売上高=固定費÷{(売上高−変動費)÷売上高}

80万÷{(10000-2000)÷10000}=100万円、です。

さらに、赤字の比率をみるために損益分岐点比率を出します。

損益分岐点比率=損益分岐点売上高÷実際売上高×100

もし、実際の売上が80万円なら100万円÷80万円×100=125%で超赤字

実際の売上が150万円なら100万円÷150万円×100=66%で黒字です。

パーセンテージによって利益の健康状態がチェックできます。

・60%未満:超優良企業
・60~80%:優良企業
・81~90%:普通企業
・91~100%:損益分岐点企業
・100%超:赤字企業

店舗型ビジネスは飲食・小売・サービス業が浮かぶと思いますが

サービス業が最も原価率は低く

その分、設備費や人件費が高い。

美容業の業種によって初期投資はバラバラですね。

 

私の場合で言いますと、

初期投資は100万円、そこから無借金経営で

少しずつ利益を創出し、新たな事業にトライしたり、

人材を増やしていったり、

事業を拡大してきました。

美容室さんなら投資額はもっと大きくなりますね。

 

 

 

 

ここまでの計算式が理解できていると、

私たち美容サロンのキャッシュフローのポイントは

どこにあるとおもいますか?

営業経費などの変動費を抑えること?

それはつまり、材料を安いものにしたり、

営業に影響する経費を抑える、ということ。

固定費を抑えるのも限界があります。

それも施策としてはベターですが

もっといい方法はないでしょうか?

 

もうお分かりですね、シンプルに

インフローを増やすことです。

そのためにキャッシュポイントを増やす、

キャッシュフローを増やすということなんです。

5年後に、スタッフが育ったら

みんなにサロンをもたせて、

このフレームワーク以外に

新たなキャッシュフローを今すぐ作る方法はないのでしょうか?

今できることとして

客単価を上げること、もしくは来店サイクルを早めること

これ以外にインフローを増やせることはありませんか?

 

冒頭でお伝えした

1.営業活動によるキャッシュ・フローはプラス=売上
2.投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス=積極的(設備・自己)投資
3.財務活動によるキャッシュ・フローはマイナス=借入返済

ということを踏まえて、

ぜひ一度考えてみてくださいね。

 

キャッシュフローは超リアルな現実です。

キャッシュフローと損益計算上の利益との違いは、

実際に手元にあるお金をリアルに把握できるので

原因や対応策が明確になる点。

地に足をつけて情熱を持った

健全なサロン経営を目指したいですね。

 
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。

明日もあなたのサロンが幸せでありますように。

 

幸せサロン育成コーチ げしあゆみ