こんばんは、
幸せサロン育成コーチのげしあゆみです。
スタッフの「辞めたい」を受けた時、オーナーにできること
スタッフに、「相談があるんですけど・・・」と言われた時の、
「来たな・・・」(心臓ドギマギ。動悸がするあの感じ)
心の中では、「どうするのよ!この繁忙期!来月の予約は!!!!」と叫びながらも、
ちょー穏やかに「うん。どうしたの?」と返して、その続きが「キキタクナイ。。キキタクナイ。。」
やっと、ここ2,3年で慣れて来ました。いやー、人って慣れるんですね。
「辞めたいんです」と言われた時、引き止めるか?引きとめないか?もう、これはオーナーの考え方によるのですが、
私の場合は、「どちらでもない」ひたすら、ひたすらに話を聞く。
親身になって、否定も肯定もせずに「そうかそうか」と2,3時間は聞いてあげる。
そうすると引きとめてほしいのか、引きとめて欲しくないのかが、分かるものです。
辞めて欲しくない、という気持ちを持っていると伝わっちゃいますので、心はニュートラルに。
「辞めたい理由」がミソ
私の経験値ですが、引きとめてほしい時の辞めたい理由って…
- 自信がない
- 才能がない
- 向いていない
テストになかなか受からないとか、ミスをしたとか、後輩に追い抜かれたとか、そんな風に自己肯定感が下がってしまっているときの「辞めたい」は、
引きとめて欲しくて弱音を言っているケースが多いです。そんな子供じゃあるまいし、過去のこと話してどうすんのよ、なんて思わずに
「そんなことないよ!」って言ってほしい時って、誰にでもありますから、
一つ一つ、本人の頭の中を整理していくように、コーチング的に「どうなったらいいの?」ということを引き出していってあげる必要があります。
今の「うまくいかないやり方」から「うまくいくやり方」に変えられるように、思い込みを外してあげて、視野を広げてあげればいい。
そのあとの、行動も追って、「最近いいね」「頑張ってるね」などのフィードバックをしてあげるといいです。
逆に引きとめて欲しくない(本気で辞めたい)時の理由は…
- (身内)が病気・入院・亡くなった
- 旦那・家族がやめろと言ってる
- つらい
- アレルギー、病気になった
本当は、給与が低いとか、他に引き抜かれた、待遇に不満がある、オーナー・スタッフが嫌、ついていけないなどの「本音」が隠れているんですが、
言葉にできないため、嘘を言ったり、自分が言いやすい言い方をしたり、どうしようも出来ないこと、致し方ないことを理由にしています。
困るのはこのケースです。こちらとしては辞められたら困るわけですから、「頑張ってみたら?」的なことを言いたくなります。
歩み寄ろうとして、「本当のところ、どうしたいの?」「ぶっちゃけ何が嫌なの?」とストレートに聞いても答えてもらえることは少ないです。
でもそこで、「こうしてみたら?」とか「〜がいいと思うよ」というこちらの都合や気持ちを押し付けてしまうと、
結局辞めたくなっちゃうんですよね。
ですので、やはりまずは「うんうん」と話を聞いていくと、本人からポロポロと本音が出てくるものです。
もし、そのスタッフに辞めて欲しくなくて、サロンが歩み寄れる部分があるとしたら、それは改善したらいい。
でも、注意してほしいのが、改善する理由が「そのスタッフに辞めて欲しくないから」→自分が困るから
だとしたら、一旦ストップしてよーく考えてみてください。
その改善は、他のスタッフにとってもメリットなのか(例えば、労働環境の改善や、給与制度の見直しなど)
今後、入ってくるスタッフも含め、全スタッフに同じことをしてあげられるのか?
辞めないスタッフたちは、どう思うのか?
ということが「それって本当に改善?」という分かれ道になってきます。
私の失敗談をお話ししますね。スタッフを雇い始めた頃の話。
当時、スタッフは2名。「辞めたいと言われたら引き止める」というやり方で、「辞めたい」と言い出したスタッフの話を聞いていくと、
理由が、土日は毎週休みたい、ということ。さらによーく聞いていくと、その訳は、彼氏と会えないから。(ネイルサロンでは珍しいことではないです)
(そんなんじゃネイリスト、無理だよ!)という言葉を飲み込んで、試しに1ヶ月間、土日を休みにしてあげたんです。
当然、もう一人のスタッフからはちょークレーム。「なんであの子だけ?私も休みたい!!」そりゃそーです。
結局翌月には、今度は違う理由(体調が悪い)を出して「辞めたい」と言ってきたんですよね。
客観的に見れば、その2人がうまく言っていなかったことは明らかで、それが一番の辞めたい理由だったんですが、経験者で売上を持っている子だったので、「そんなの困る!」と私が萎縮してしまったのが原因です。
私は、結局もう一人のスタッフに嫌な思いをさせる選択をしただけ、という結果に。
誰々にこうして欲しい、とかこうなって欲しいと言った、誰かや何かのせいにする気持ちがあるスタッフは、
サロンにとっての癌です。
「こうしたい」がわがままで構成されているのか、思いやりや前向きな気持ちで構成されているのなら、
それが「ネイリストをやめてパティシエになりたい」でも応援してあげたいですよね。
前向きな気持ちで「こうする」ということは本人に決めさせなきゃいけない、スタッフから引き出すこと。
結局、オーナーにできることって、この「決める」手伝いまで。
自分で決めたなら「やり方」も「進み方」も教えてあげられますものね。
「辞める」も「続ける」も本人次第な訳ですから、私たちオーナーにできるのは、選択(決断)をするお手伝いをしてあげるところまでです。
その選択の先にある未来が交わらないのなら、悲しいけど、大変になるけど、見送ってあげるのがサロンのための懸命な選択だと思います。
同じ「辞めたいんです」という言葉でも、引きとめて欲しくないなら、続きますし、その後何年も働いてくれたりします。
逆に、引きとめて欲しくないなら、その場だけ無理やり引きとめても辞めちゃいます。
だから、お互いのためにも早くお別れして前に進んだ方がいいんですよね。
その労力を、いまいるスタッフや、これから出会うスタッフに向けていた方が健全です。
私たちにできることは、常日頃から「ワクワクする未来」を見せてあげること。
どんどん成長していってる自分を実感させること。
ここで働き続けたい、と思うのは給与がもらえる、とか楽だから、とかそんなんじゃなく
「こんな風になりたい!」「こうなれる」そんな自分が成長できる環境だ、と実感した時です。
褒めて、教えて、未来を見せる。
育成ってとてもシンプルですね。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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